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7th TRICK(樋口 朝彦)ガラス工芸

7th TRICK(樋口 朝彦)ガラス工芸
ガラス工芸との出会いが、ものづくりの道へのきっかけに。7th TRICK
7th TRICK 作品樋口さんは、ガラス工芸の作家さん。表に見えない技術や仕掛け、タネを意味する「TRICK(トリック)」という言葉に、音感が好きだという「7th(セブンス)」をつけて名付けられたお名前の通り、見る人に「どうやって作ったんだろう?」と思わせるような造形と、様々な色合いのガラス作品を作っています。
樋口さんがガラス工芸を始めたのは2005年頃から。東京のとある雑貨店で、ガラス工芸のワークショップが行われたそうです。これが初めてのガラス工芸との出会いでした。
元々周りに職人やアート気質の知り合いが多かったこともありましたが、自分の手で何かを作ることに興味を持っていました。いずれはものづくりに携われるような世界に入っていきたい、と考えていた樋口さん。
最初はこういったガラスのアクセサリーがあることさえ知らなかったそうですが、面白そうだったのでご自身でもワークショップに参加してみることに。制作の1から10まで、全てを自分一人で完結できることに非常に心が引かれた樋口さんは、これがきっかけとして、ガラス工芸の魅力を知り、ご自身でも作品作りをしてみようと決めました。
まずはワークショップを開催していた作家さんの工房がある富山へ赴き、技術の基礎を学びました。その後はほぼ独学で知識や技術、デザインを磨いてきたそうです。
作品を外に出して販売しても恥ずかしくない、と思えるようになるまでには2年ぐらいかかったとのこと。その後は、雑貨屋などに委託販売をしたり、クラフトマーケットへの出店を通して作品販売をしてきました。
樋口さんのガラス工芸は、アクセサリーのトップになるものがメインです。紐を通してネックレスにしたり、ヘアゴムやバッグチャームなど、様々な形で身につけられます。購入した人は、自分で好きなようにネックレスの紐などをつけてアレンジすることが多いそう。
透明感と複雑な色合いを持つ作品は、身につけると存在感たっぷりのボリュームも兼ね備えています。
高温の炎でガラスを加工するバーナーワーク
7th TRICK 作品一言でガラス工芸と言っても、その技法や作品の形は多岐にわたります。樋口さんの作品は、一般的にバーナーワーク(ランプワーク)と言われる技法を用いて作られるもの。その名の通り、バーナーを使用してガラスを溶かしながら造形していきます。使用するガラスは、熱衝撃や薬品などに強い耐熱ガラスを使うので、仕上がった作品もある程度の強度が保たれるそう。
球体状の透明なガラスの中に閉じ込められた、幾何学的な模様が作品の特徴です。透明度が高く、ガラスの中に模様が浮かんでいるような不思議な世界が、見る人を魅了します。これは、土台となる透明ガラスに乗せた色ガラスが、熱反応により透明ガラスの中に食い込んでいく現象を利用したもので、インサイドアウトと呼ばれています。
また、金や銀などの金属を高温にあてると蒸発し、成分がガラスにメッキのように付着します。これを蒸着といい、この金属の成分の混ざり具合によっても発色が変わってきます。
ガラス面についた金属を、さらに色ガラスなどでコーティングして加熱すると、それが立体的な模様となり、かつ金属の化学反応によって独特の色合いが生まれるのだそう。
この化学変化による仕上がりを、ある程度予測してデザインを考えるのが難しい所であり、また面白い所です。
バーナーを使って成形するという部分ではとんぼ玉と似ていますが、樋口さんが用いている技法では酸素バーナーを使用し、とんぼ玉よりも高温で成形していく点が大きな違い。
また、成形の途中でも火から下ろしたり、ポンテ(ガラス成形時の持ち手のような棒)を付け替えながら形を整えていくことができるので、自由度が高く幅広い表現が可能となっています。
デザインがしっかり決まっていれば、作業する時間自体はそこまでかからないそうです。お話を聞いているだけでは、そんなに難しくないように聞こえたものの、実際の作業となるとかなりの集中力と手先の器用さや手際の良さが求められるのではないでしょうか。
化学反応があるからこそ面白い。職人的な技術が求められる奥深さ
7th TRICK 作品樋口さんの作品に見られるデザインは、シンメトリーや螺旋、波紋といった幾何学的な模様に加え、一言で「何色」と表せない複雑な色合いがとても神秘的なイメージを与えてくれます。
ご自身で「どこか宗教的な色合いが強くて男性的」とおっしゃっていたように、仏教美術も彷彿とさせるような、オリエンタルなデザイン。
色合いについて好みなどはありますか?と伺ったところ、どこから見ても同じ色というものにはあまり興味がなく、変化があることに面白みを感じるのだとか。見る角度や光の当たり具合によって表情が変わる色合いになるよう心がけているそうで、まさにここが樋口さんの作品の個性となっています。
バーナーワークは、化学反応を利用してできあがる作品なので、ほとんどの場合はデザインや色の表現をある程度決めてから制作に入ります。また、耐熱ガラスを使用しているとはいえ、高温に熱しての成形から一旦冷やし、さらに電気炉で再び加熱し、内側のひずみを均等にならして安定させるまでは、ひびが入ったり壊れてしまう可能性があるものなので、最後まで気は抜けません。
仕上げの電気炉に入れることで、さらに色合いが変わる事もあります。この予測は、慣れや感覚で判断するしかないのだとか。
「こうすればこの色が出る」とある程度計算した上で制作しても必ずしも予想通りの結果になるとは限りませんし、同じ作り方をしてもバーナーの温度や空気にどれぐらい触れたのかなど、ほんの微妙な差異で結果が変わってきて、全てが一発勝負。
感覚だけの表現ではなく、自分の手が届かない化学変化を知識と知恵、そして経験などに基づいて結果を予測し、表現につなげて行くという方法が面白く、自分に向いているんだと思います、とお話ししてくださいました。
ガラス工芸は一般的に誰でも気軽にできるジャンルではないので、そこにやりがいも感じているという樋口さん。同じ技法を使う中でもいかにして自分の作風やスタイルを明確に出して行くかが課題でもあるそうです。
また造形的な面でも、新しい表現を模索しているとのこと。これからさらに樋口さん独自の世界観を表現した作品に出会えることと思います。
現在も委託販売などしていますが、イベント出店や希望者がいればワークショップも可能だそうです。バーナーワークのガラス工芸に興味がある方は、お問い合わせしてみてください。
プロフィール
2005年頃 バーナーワークのガラス工芸に出会う
2007年頃 委託販売やイベント出店などで作品の販売を開始
7th TRICK(樋口 朝彦)ガラス工芸
Facebook
工房にてガラス工芸の体験が可能です。ご希望の方はFacebookからお問い合わせください。 希望に合わせてワークショップの内容を決めます。1時間2,500円〜(時間・料金は内容により変更されます)
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